若手社員の教科書|成果に直結する上司とのコミュニケーションの取り方

コミュニケーション

・入社して間もない新入社員の方
・年上の人と話をするのに苦手意識がある若手社員の方
・いまいち自分の言いたいことが伝わっていないと思う若手社員の方

今回の記事は、上記のような方へ向けて書いていきます。

上司へ報告するときに「具体的には?」「まず結論を言ってくれ」と言われたことはないでしょうか。私は何度も言われていました。
詳しく状況を伝えて、なるべく分かりやすく話をしているつもりですが、上司からは「結局何が言いたいんだ?」とつっこまれることが多かったのです。
加えて、私は人前で話すことに苦手意識もあり人見知りです。

そんな私でも、教習所での勤務で多くのお客様や部下と接することができ、さらにグループ企業へ移ってからは、人前で話をする研修という仕事もできるようになりました。

人に伝わる言葉で伝わるように伝える。
さらにちょっとしたコツを掴むだけでも、必ず的確に物事を伝えていくことができます。
ぜひご参考になれば幸いです。

上司とのコミュニケーションで意識したいこと

「この人、話しやすい人だな」と感じるときは、自分が気分良く話をしているときだったりします。
自分の好きなことや得意なこと、話をしたいことを話しているときは気分がいいものです。
この時に忘れてはいけないことは、相手が自分の話を聞いてくれているということです。

気が合う友達や家族ならば、あなたの話が長くなっても聞いてくれることが多いかもしれません。
でも、会社の上司、そしてお客様はそこまで黙って聞いてくれるとは限りません。

つまり、仕事の場では、相手が自分の話を聞いてくれているのだから、話をする時にも聞きやすいように話をしたり、求めていることを話す必要があります。

上司との会話で押さえたいポイント

結論から先に述べること

下記の例を見てください。


上司「◯◯さん(部下の名前)、先日の案件に関しての報告書はもう出来ているのかな?」

部下「あ、はい。今は〜〜〜の部分を確認しているのですが、先方の状況がまだ不明確な部分があるので確認しているところです。一応、今日中には分かりそうなので、それが分かればあと1時間くらいで完成します。」

少し極端な例ではありますが、報告書が出来ているかどうかについて聞いたところ、確認事項が分かれば1時間で出来ると言っています。
この結論の部分があとになっているので、聞いている上司からすれば知りたい情報がなかなか出てこないです。
特に忙しい人には、限られた時間で状況を伝えることが求められます。
これは上司のみならず、お客様に対しても日頃からこの意識でコミュニケーションを取ることでスムーズな対話になります。

部下「まだ未完成です。今日中に完成します。まだ出来ていない理由は・・・」と最初に結論を伝えることで、上司が知りたい情報がすぐに伝わります。

まずは結論を述べ、そのあとに補足したい内容を加えていきましょう。
人が集中して話を聞ける時間はどれくらいかも、日頃から意識しておきたいものです。

質問されたことへの答えは正確にすること

質問と答えが微妙にズレている会話は、職場の中でも案外多いものです。


上司「先日お問合せをいただいた◯◯様というお客様は、契約にはなったの?」

部下「◯◯様とお打ち合わせをさせてもらって、私から提案もしています。予算のことで考えたいようで、今週末にはご連絡をいただく予定になっています。そこまでに私からも1本電話を入れようと思っています。」

この会話の場合、上司は部下に対して「契約になったかどうか」について聞いています。
しかし部下は「今の状況とこれから自分がやろうとしていること」についてを伝えています。確かに契約には至っていないことは分かりますが、スムーズなコミュニケーションを心懸けるのであれば、質問をされた事に対しての答えを伝えたいものです。

このようなコミュニケーションのやり取りが続くと、コミュニケーションをすることでストレスが溜まり、結果的に双方の信頼関係にも影響してきます。

一度に多くのことを質問しない

正直に言いますが、私は新人の頃に上司との関係を作りたいと考え、あえて質問を多くする習慣を作りました。気になったことを質問することで、そこから上司との関係性を深めていく。

この時、ある上司から指摘されたことがあります。
具体的には以下のような感じでした。

私「◯◯課長、質問したいことが3つあるのですがよろしいでしょうか?」
課長「ん? いいんだけど、今その3つの質問全部に答えないといけないの?」

無能な私の頭の中には、一瞬「?」が浮かびました。

上司が言いたかったことは、一度に3つも話をしたいことがあるということは、自分でまず答えを考えてみたのか。
しっかり情報を整理したのか。同じような質問になっていないのか。

ただ、分からないから思ったことをそのまま質問をしていないか。

この思考では、お客様に対しても思いつくままに話をしたり、同じような話を繰り返し聞かせてしまう事にもなりかねないということを指摘されました。

相手とのコミュニケーションは、相手の時間も使っているということ。
そして聞き手になっている相手の立場や視点に立ちなさいということを学びました。
自分で情報を精査し、相手に伝えることを絞っていく事が円滑なコミュニケーションをとる上でも相手の気持ちを考えた上でも必要なことです。

お礼だけで終わらせずプラスαの言葉を添える

上司からアドバイスを貰った時に、あなたはどんな返答をしていますか。
他にも、上司が読んだオススメの本を紹介してもらった時や、行きつけのお店を教えてもらった時。

これはいつからでもすぐにできるので、ぜひ若手新人社員の方には試してもらいたいと思います。

上司「次は、〜〜〜のようにお客様に提案してみるといいかもしれないね。」
部下「分かりました。ありがとうございます。早速提案してみます。また、その結果についてもご報告しますので、そのときはぜひ気づいたことを教えてもらえないでしょうか。」

上司「これは僕が読んだ本なんだけど、ぜひ読んでみて。結構参考になると思うから。」
部下「ありがとうございます。早速読ませていただきます。」

読んだ後には・・・

部下「この前借りた本を読ませてもらいました。〜〜〜の部分や、〜〜〜の部分は、読んでみて自分の仕事の〜〜〜に活かせると思いました。早速やっていこうと思います。」

お礼だけでは終わらせずにプラスαの言葉を添え、しかも行動まで伴うことで上司の見る目も変わりますし、あなたのキャリアアップにもつながります。
意欲があって行動をする人には、周りには必ず応援する人が出るものです。

皆と同じような返答はしない

最後5つ目にご紹介するのは、意外とこれだけで上司の見る目は変わります。

例えば、新人であるあなたが、普段あまり会わない上司に「お! ◯◯くん、調子はどう?」と聞かれた時。

あなた「(少しニヤケながら) あ、まぁまぁです!」と返す。

私の新人時代、まさにこれでした。

このように、曖昧な表現で返事をする人はとても多いです。
上司からすれば、他の人と何ら変わらない印象を受けてしまいます。

「今は、〜〜〜について仕事をしています。〜〜〜が身についてきて、楽しいと感じています!」
 

仕事で学んだことや気づいたこと、身につけたスキルは自信を持って伝えていきましょう。
そうでないと、お客様の前でも自信の無さや姿が出てしまいビジネスチャンスを逃す事にもつながります。

最後に|コミュニケーション次第で業績にも影響する

SNS上ではコミュニケーションは得意。
LINEでのやり取りなら不自由なくできる。

実際に対面でのコミュニケーションでは、相手の表情や仕草、そこにある空気感で感じるものは多くあります。
うまく意思疎通が図れれば物事はうまく進みますし、何度も確認が必要なコミュニケーションではストレスがたまり不快感すら感じさせてしまう場合もあります。

仕事は人とやるものなので、当然コミュニケーションを通して良好な関係を築くことは避けて通れません。
少しでも、若手社員の皆さんが仕事で成果を出してもらうためにも、上司とのコミュニケーションを通してスキルアップを図ってほしいと思います。


このスキルは、必ずお客様とのコミュニケーションを図る上でも大いに役立つことになるからです。