若手の社員さんに聞くと「上司の人と何を話したらいいのか分からない」「お客様との会話がどうしても弾まない」「そもそも人と話をするのが苦手」という声を聞くことが多いです。
私も、人前で話をするのは大の苦手ですし、決して喋るのも上手ではありません。
ただし、人と自然に無理なくコミュニケーションを取るためには、話し方が上手でなくても話のネタが多くなくても、今回ご紹介する3つのポイントを実践するだけでも会話が進んでいくようになります。
上司やお客様とコミュニケーションを取っていきたいと思っている時点で、今の状況を打破したいという前向きな証です。
今までのように、長く気まずいと感じる沈黙の時間を、あっという間で楽しい時間だったと思えるようにしていきましょう。
コミュニケーションとは?その役割とは何でしょうか
コミュニケーションとは、相手との心の距離を縮めるための方法です。
もう少し具体的にいうと、相手に自分への興味を持たせるための方法と言えます。
自分に興味を持ってもらえれば、相手はもっとあなたの話を聞きたいと思います。
ビジネスの場であれば、見た目の第一印象も含めて、あなたとのコミュニケーションであなたがどんな人物なのかを見極めていきます。
最終的に、自分にとってあなたと関わることのメリットはあるのかと考えます。
コミュニケーションひとつで、あなたと相手の未来が大きく変わっていくことを頭の片隅に置いて、ぜひ読み進めてみてください。
誰とでも自然とできるコミュニケーション(3つのポイント)
相手との共通点を探す
話が弾まないと感じている会社の上司やお客様であっても、必ずあなたと共通している部分があるはずです。
同じ考え方や価値観でもいいですし、身につけている物や好きな物というように目に見える物でも構いません。
会社の上司なら、同じ部門であれば同じ仕事をしているという共通点があります。
年が離れている上司なら、自分のご両親と同じことに興味があるかもしれません。
お客様なら、例えば体験したこと。
あなたと同じ体験をしていることが1回は必ずあるはずです。仕事をしている時に苦労したことや楽しかったこと。
また、仕事で出会った訳ですから、お客様の仕事内容を聞いてみるというのもいいでしょう。
初めから「何も共通点がない」と決めつけないで、まずは自分から行動を起こしてみることが必要です。そのためにも、相手に対して興味関心を持つようにすること。
まずは、お互いの共通点を見つけてコミュニケーションを取るきっかけを作っていきましょう。
相手が話をしたことに「共感して質問」をしてみる
コミュニケーションを取るときに、必ずしも自分が話をしないといけない訳ではありません。相手が話をしてくれたことを、しっかりと聞くだけでも成立します。
例えば、営業先のお客様が
「最近、ゴルフにハマっていて、新しいゴルフクラブを買ったんですよ」と言ってきたら
「新しいゴルフクラブいいですね。(共感)使ってみてどのような感じですか?(質問)」
一度共感してから質問をすることで、次に相手が話をするきっかけが作れます。
しかも共感をしているので、相手も話がしやすいです。
次の例を見てみましょう。
Aさん「先週、初めて海外旅行に行ったんです。何もかも初体験で楽しかったです。」
Bさん「私は、海外には10数ヶ所行ってまして、イタリアは特にオススメですよ。」
Aさんは、初めて海外旅行をして、その時の体験を話しています。
それに対してBさんは「自分が感じていること」を話しています。
一見、会話が成立しているように思えますが、どちらも話をする側になっているので
話が深堀りされていないです。
もしBさんが「そうだったのですね。どこへ行かれたのですか?」と質問していたとしたら、また会話の流れは変わっているのではないでしょうか。
コミュニケーションを深く取っていくのであれば、話し手と聞き手に分かれることでスムーズになります。特に聞き手の人は、共感+質問を使うことで相手の話を引き出していきましょう。
相手の話をよく聞くこと
最後3つ目のポイントになります。
特に人と話をするのが正直苦手な人には、使いやすい方法かもしれません。
- 上司と部下の会話
上司「今日のお客様は、すごく感じのいい人だったなぁ」
部下「そうだったんですね。どんな感じの人だったのですか?」
上司「すごく言葉も丁寧で、こっちの話をよく聞いてくれるんだよね」
2つ目に書いた「共感+質問」と似ていますが、話の主導権を上司に持たせていくことです。しかも、この場合は上司が気分良くお客様の事を話していくので、自然とコミュニケーションが広がりやすくなります。
- お客様との会話
あなた「初めまして。◯◯株式会社の□□と申します。本日は、お時間をいただきありがとうございました。今日は・・・の件でお話をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。」
お客様「分かりました。」
あなた「今回、・・・の件でお問合せいただいた経緯は、どういったものでしょうか。」
お客様「・・・が改善すれば、こういう悩みもなくなるんですよね」
あなた「そうだったのですね。 改善することでその悩みがなくなるのですね」
お客様「そうなんですよね。この悩みがなければ、うちの会社は・・・」
上司と部下の例と同じように、相手に話の主導権を持たせることがポイントです。
この際、相手が言ったことを反復することで、相手は話をしやすくなります。
コミュニケーションは、会話のキャッチボールとも言えますので、どちらかが一方的に話をするのではうまくいかないのです。
自分だけの思い込みで諦めないことが大事
コミュニケーションを取ろうとするなら、初めから自分の思い込みだけで判断をしているともったいないです。
相手との共通点を見つけて会話を進める、共感+質問で相手の話を引き出す、相手が話したいと思ってもらうように話をよく聞く。
上司であろうとお客様であろうと、まずは相手にどれだけの興味関心を持つかが重要なのです。あくまで自然とコミュニケーションを取るためには、不自然な会話や違和感のある会話は避けるべきです。
今回のブログで紹介した以外にも、まだまだポイントは沢山あるでしょう。ここに書いたことが全てではありません。
さらに書き加えて、あなたならではのコミュニケーションを取る方法を磨いていただければと思います。